2015年11月24日火曜日

第8回くまもり東京シンポジウム参加御礼

11月22日に、お茶の水女子大学で開催した「第8回くまもり東京シンポジウム」は、
無事に行われました。
ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。
100人を超えるご参加を得て、なかなか盛況でした。

参加してくださった方々の感想も、「自然を守ること=人間を守ることにつながっていることを実感しています」など、みなさまご満足いただけていました。
今年もシンポジウムを開催してよかったとおもいました。

これをきっかけに、自分の近くの山と森とそこに生きる野生動物たちのことを、これまで以上に気にかけてくださるようになるといいなあと思っています。
みなさま、ありがとうございました。

2015年11月10日火曜日

第8回くまもり東京シンポジウム

第8回くまもり東京シンポジウム「野生動物と人との共存をめざしてーークマともりとひと」日時 2015年11月22日(日)12:00開場、13:00開演〜16:40閉会場所 お茶の水女子大学 共通講義棟2号館201教室主催 一般財団法人 日本熊森協会/日本熊森協会 東京都支部資料代 1000円(高校生以下無料。当日お支払いください)

「環境」とは何? この簡単な言葉には、とてつもなく大切なことが詰まっています。
私たちは環 境に生かされているのです。いま、それが瀕死の状態になってきているとしたら…?
 「森造りの名人」と称されるクマ。環境が良好であれば、クマを頂点とする日本の森の生態系も健全です。しかし、平成になって、各地で山からクマが出てくるようになり、この生態系が大きく崩れつつあるのではと、誰しもが感じ始め ていると思います。
1300万人の人間が住むここ東京都にも、わずかながらまだツキノワグマが棲んでいます。まだまだ大丈夫、と思いたいのですが、やはり心配です。
人間とかれらが共存することは不可能なのだろうか?「そんなことはない」と私たちは考えます。まず、クマが人里に出てくるようになった理由や森の現状を知ることから始 めませんか?
まずは、そこからです。

●プログラム
「野生動物と人間の共存を目指す、日本熊森協会の取り組み」(日本熊森協会会長=森山まり子)

「日本の奥山を保全するために」(公益財団法人奥山保全トラスト理事長=室谷悠子)

「クマが人里にやってくる理由――生息地研究からさぐる」(信州大学山岳科学研究所=高畠千尋)

質疑応答とディスカッション(森山まり子,室谷悠子,高畠千尋,他を予定)

今回は会場として定員300名の教室を用意しておりますので、まだまだ席に余裕があります。ご自身はもとより、ご家族、ご友人をお誘いくださってご参加いただけると助かります。
お忙しい時期とは存じますが、ぜひご参加をよろしくお願いいたします。
お申し込みは下記の方法でお願いいたします。
電話 0798−22−4190
FAX 0798−22−4196
メール kumamori.tokyo.kwsk(アットマーク)gmail.com
こくちーず http://kokucheese.com/event/index/343798/

◯講師紹介
森山まり子(もりやま まりこ)
一般財団法人日本熊森協会会長
1948年、兵庫県尼崎市生まれ。兵庫県立神戸高校から大阪教育大学に進み、物理を専攻。2003年春までの31年間、公立小・中学校理科教師。
1992年、尼崎市立武庫東中学校の生徒たちと、絶滅寸前の兵庫県野生ツキノワグマの保護に立ち上がる。そして、祖先が残してくれた豊かな森を失い、クマだけでなく日本文明が滅びようとしていることに気づく。
1997年、実践自然保護団体日本熊森協会を結成。クマをシンボルに、大型野生動物たちの造る保水力抜群の最高に豊かな森を、子や孫、そして、全生物に残すために奔走している。

室谷悠子(むろたに ゆうこ)
公益財団法人奥山保全トラスト理事長
1977年生まれ。尼崎市立武庫東中学校の生徒であった1992年、生徒と教師で始めたツキノワグマを絶滅から救う活動に参加。京都大学文学部在学中の1997年、自然保護団体日本熊森協会の立ち上げに参加し、中心的メンバーとして自然保護運動に携わる。
自然保護団体の運営にも法律の専門知識が必要と考え、大阪大学法科大学院に進学し、卒業後、司法試験に合格。
現在、大阪のあすなろ法律事務所に所属し、弁護士をしながら豊かな森と野生動物を守るため、自然保護団体の運営に従事。
2011年より、公益財団法人奥山保全トラストの前身であるNPO法人奥山保全トラスト理事長。
2014年3月、一般財団法人奥山保全トラストを設立し、理事長に就任。
同法人は、2015年2月に公益認定を受け、公益財団法人となる。

高畠千尋(たかはた ちひろ)
信州大学山岳科学研究所 研究員
1980年に愛知県立芸術大学美術学部デザイン科を卒業。その後GKインダストリアルデザイン研究所にて数多くのプロジェクトを担当する中で、デザインが未来を切り開く現場に立ち会い、その潜在力に魅了された。しかし同時に地球規模の環境問題が深刻化し、それまでの価値観が大きな変革を迫られた時代でもあった。そこで、自然環境保全にデザインが貢献できる仕事を模索するため、1996年に自然デザイン研究所を設立。
その後、生態計画研究所やNPO生態教育センターの環境教育関連のプロジェクトなどを担当。
2004年のある日、出張先の長野県松本で行われたツキノワグマのシンポジウムでNPO信州ツキノワグマ研究会の人々に出会い、クマが置かれている現状に強い問題意識を持った。
野生動物を保全したいなら対象となる種の科学的理解が極めて重要だと考え、2007年から2年間英国に留学し、ロンドン大学UCLで学術英語ディプロマ、インペリアルカレッジ生物学部大学院の保全科学コースで理学修士を取得。
帰国後、信州大学総合工学系研究科にて学位(農学博士)を取得し、現在同大学の山岳科学研究所の研究員として研究を続けている。
主な研究テーマは、ツキノワグマをはじめとする野生動物の生息地選択。中でも森林施業・治山治水・道路開発など人間による土地利用施策が野生動物の生息地選択に与える影響や、それらが人間−野生動物間の軋轢の発生にどのように関係するかを解明したいと考えている。
国際保全生物学会、国際クマ類協会、日本生態学会、日本哺乳類学会、日本景観生態学会会員。自然デザイン研究所副社長、生態教育センター理事、信州ツキノワグマ研究会理事。